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203 ヒートアイランド現象を抑制する保水性インターロッキングブロック舗装 (ロシェ・アクア、パラレル・アクア)  保水性インターロッキングブロック舗装(以下、保水性イン ター舗装)は、降雨時にブロック内部に水を保持し、晴れた時に 保持された水分が路面から蒸発し、その際の気化熱により路面 温度の上昇を抑制できます。そのため、保水性インターは水分を 保持する機能(保水性能:規格値0.15g/cm3以上)と保持した 水分を毛細管により表面まで吸上げる機能(吸水性能規格値: 30分後の吸上げ高さ70%以上)が付加されています。  路面温度が下がると路面からの輻射熱が減少するため歩行 者の体感温度も低下します。保水性インター舗装の体感温度を 特殊な温度計を使って、路面から1.2mの高さで測定しました。 気温が33℃の時、保水性インター舗装は、アスファルト舗装に 比べて約3℃ 低 くなり、それだけ 歩行者が涼しく 感じられること が分かりました。  保水性インター「ロシェ・アクア」舗装の路面温度を普通イ ンターロッキングブロック「オールラウンドペイブ・スタンダー ド」およびアスファルト舗装と比較した結果の一例を下図に示 します。測定日は、降雨のあった翌日の晴天日でアスファルト 舗装の路面温度が58℃まで上昇したのに対して、保水性イン ター舗装の路面温度はそれよりも13℃低い温度までしか上昇 しませんでした。  路面温度上昇を抑制するメカニズムが両舗装では異なりま す。保水性インター舗装は保持した水の気化熱が寄与するのに 対して、遮熱性インター舗装は太陽光の反射が寄与します。アス ファルト舗装は降雨翌日から急激に路面温度が上昇し、60℃程 度にまで達します。これに対して、保水性インター舗装はブロック 内に水を保持している3〜4日間は低い路面温度を維持し、そ の後普通インター舗装と同等の路面温度まで上昇します。遮熱 性インター舗装は、降雨翌日に保水性インター舗装よりも若干 高い路面温度となりますが、その後同等の温度を長期間持続し ます。このため、長期間晴天が続いた時に人工的に散水できるか などを考慮して舗装の種類を選択していただくことをお薦めし ます。 ※インターロッキングブロックの品質規格を別表U-2(巻末P.5)に示しますので、ご参照く ださい 保水性インターロッキングブロック舗装 による路面温度の低減 保水性インター舗装と 遮熱性インター舗装の違い 歩行者に対する熱負荷軽減効果 路面温度測定の一例 32 34 36 38 40 42 44 46 グローブ温度(℃) 気温 33.0℃ 保水性インター舗装アスファルト舗装 42.3 45.2 0:00 10 20 30 40 50 60 3:00 6:00 9:00 12:00 時刻 15:00 18:00 21:00 0:00 ■ロシェ・アクア ■アスファルト ■外気温 ■オールラウンドペイブ・  スタンダード 測定箇所 アスファルト オールラウンドペイブ・スタンダード ロシェ・アクア 外気温 最高表面温度 58℃ 51℃ 45℃ 36℃ 表面温度(℃) SBIC TECHNICAL REPORT . 1 4 3 2 ■保水性インター舗装の路面温度上昇抑制のメカニズム ■歩行者に対する熱負荷軽減効果の測定例 [参考文献] 1)コンクリートテクノ Vol.25、No.11 2006.11 ■路面温度の経時変化のイメージ図 ■保水性インター舗装の路面温度測定結果の一例 ロシェ・アクア ひとまわり大きめのサイズが、洗練され た印象を演出。蓄えた水分が蒸発する ときの気化熱で、ヒートアイランド現象抑 制に貢献。 涼 放射熱を軽減 降水 保水 蒸気(気化熱) 保水性インター 昼間夜間 敷砂 翌日 3〜4日 路面温度 保水性インター舗装 遮熱性インター舗装 アスファルト舗装 降雨晴天 U P P.220