【DO!BOOK・ページリンク】
sbic_webcatalog   208 / 336

BOOKをみる

10秒後にBOOKのページに移動します


206 インターロッキングブロック舗装の耐久性と経済性 軽交通の車道に使われ、施工後10年から30年が経過した全 国50件のインターロッキングブロック舗装(以下、インター舗 装)の現場調査を行った結果、50件中47件(94%)の現場は、 現在でも良好な状態を維持していることが分かりました。  この結果から、インター舗装は、適正な設計・施工・維持管理 を行えば長期にわたって良好な状態を維持できる舗装だといえ ます。  ライフサイクルコスト(以下、LCC)とは、建設費用だけでなく、 企画・設計、維持管理、解体、廃棄などに必要なトータルコストを いいます。これからの少子高齢化社会では「持続可能な社会の 発展」が求められており、道路整備においてもLCCの削減が重 要な指標になっています。  LCCを正確に試算するには、維持管理をどれくらいの頻度で どのように行うかを正確に把握することが重要です。そこで、前 記50件のインター舗装の現場ならびに近接するアスファルト 舗装における維持管理の履歴を自治体の協力を得て調査しま した。その結果を次表に示します。  インター舗装とアスファルト舗装を車道に使った場合のLCC を試算し、比較してみました。試算の条件として、下表の条件を 設定するとともに前記の維持管理の調査結果を使用しました。  その結果、インター舗装はアスファルト舗装に比べて、初期建 設費は高いものの修繕費が安いため、建設後18〜24年でLCC はほぼ同等になり、建設後40年ではLCCを7〜19%削減でき ることが分かりました。 ■維持管理の調査結果 ■LCC試算の条件 耐久性の調査 ライフサイクルコスト(LCC)の考え方 インター舗装の維持管理調査 車道舗装のLCCの比較 SBIC TECHNICAL REPORT . 1 2 3 4 ■建設後40年間のLCC ■建設後40年間のLCCの推移 10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 LCC(円/m2) インターロッキング ブロック舗装 3,663 3,683 6,304 7,304 2,621 3,671 5,700 5,890 147 アスファルト舗装 (修繕頻度9年おき) アスファルト舗装 (修繕頻度12年おき) 供用性のランク E D C B A ほとんど欠陥が認められない いくぶん欠陥があるが良好である 欠陥は多いが修繕は要しない 簡単な修繕を要する 大規模な修繕を要する 全50件 40件 (80%) 7件 (14%) 1件 (2%) 1件 (2%) 1件 (2%) バスターミナル 学校内車道 急坂車道 車道交差点 コミュニティ道路 車道車路 商店街車道 住宅地内車道 全50件 12件 10件 11件 9件 3件 3件 1件1件 25年以上 20年以上25年未満 15年以上20年未満 10年以上15年未満 全50件 17件 12件 12件 9件 ■耐久性の調査結果 用途供用年数 舗装種類修繕頻度維持管理方法 インター舗装施工後15年 おき 全施工面積の2.7%の ブロックを新品と交換する アスファルト舗装施工後9〜12年 おき 全施工面積の表面30mmを 切削し、敷き直す。 LCC解析期間40年間 舗装の設計期間20年間 舗装設計交通量普通道路N3(大型車交通量40以上100未満/日) 施工面積延長200m×幅員7m=施工面積1,400u 0 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 5 10 15 20 25 30 35 40 経済解析期間(年) LCC(円/m2) アスファルト舗装(修繕頻度12年おき) アスファルト舗装(修繕頻度9年おき) インターロッキングブロック舗装 【参考文献】 1)土木学会舗装論文集、第14巻、2009.12 初期建設費 修繕費 総額